ETC車載器の改造
2005年11月



だって、バイクに付けたいじゃん

安価に購入したETCをせっかく分解したことですし(前ページ参照)、ついでだから改造してみたいと思います。
(ついでってなんだよ?)

実は、バイクに付けたいと考えているのです。
バイク用のETCはあるにはありますが、やっとモニターテストが始まったばかり。一般に普及するにはまだまだ先は長いような気がします。そこで「車用を改造してバイクにつけちゃおう!」なのです。(違反ですか?誰か教えて)

通行料金を見ると、ETCが使用可能な有料道路は軽自動車とバイクが同じに設定されています。(違うところはある?)これ幸いです。ここは一つ、軽自動車登録したETCを改造してバイクに付けちゃおうじゃありませんか。

改造と言っても大したことはできません。
子供の頃、ゼンマイ仕掛けのおもちゃを分解して組み立てられなかったくらいです。難しいことをすれば大やけどを負うのは目に見えています。
簡単にできそうで、かつ便利そうな改造。と言うことで、以下の改造をすることにしました。

●LEDインジケータを外付けにする
バイクにETC車載器を取り付ける時は外から見えないようにする予定です。しかし外から見えないようにすると、動作しているかどうかの確認ができません。そこで車載器にあるLEDインジケータを外付けとし、車載器が見えなくても容易に動作確認ができるようにします。
●脱着可能とする
バイクと軽自動車の両方で使用できるように、コネクタを使って簡単に脱着ができるようにします。
アンテナ一体型のETC車載器を選んだのは、これをやりたかったからです。アンテナ分離型だと本体を隠すのは簡単ですが、ETCシステムとしての脱着が異常に面倒になります。

と言うわけで、改造してみましょう。(^^;


※注意  ここで行っていることは、メーカーの保証範囲外のことです。例え電波法に違反していなかったとしても、分解や改造をすればメーカー保証はなくなります。
また、ここに書いてあることを実行して失敗、機器の破壊、何かしらの悪影響があったとしても当方は一切の責任を追いません。同じようなことをやりたいのであれば、自己責任でお願いします。
自己責任の意味が分からない方は、絶対にまねしないでください。

本体の改造
インジケータ
ETC本体にはスタンバイとエラーのLEDインジケータがあります。これらのLEDを外付けとします。
LED1.2
左がエラー、右がスタンバイのLEDです。
このLEDをすぐ近くにあるトランジスタで制御しています。
トランジスタのベース(丸印の中)にはH(5V)とL(0V)の信号が来ていて、Hの時にLEDが点灯します。
このトランジスタのベースからポリウレタン線で信号を取り出します。
2Pコネクタ
基盤のお尻の方に信号中継用の小さいコネクタを新たに取り付けます。
取り付けたコネクタに、上記2本のポリウレタン線をハンダ付けし、LED制御信号を外に取り出せるようにします。
取り付けたポリウレタン線は、動かないように要所をホットボンドで固定します。
外付けLED制御回路の制作
制御回路
取り出した2本の信号を利用し、外付けのLEDを点灯させる回路を作ります。
通常であればトランジスタを使うのですが、車載器本体からなるべく電流を取り出したくないのでNチャンネルFETを使いました。
基盤に取り付けたコードは、あとからホットボンドで補強しました。(写真はホットボンドで補強する前)

表には抵抗しかありません。裏側に表面実装型のFETをハンダ付けしてあります。
ハンダが汚いのはご愛敬。
フィルムケース
ケースはフィルムケースを使用します。
フィルムケースはある程度の防水があるのと無料なのが魅力です。ケースに開けた穴(コードの引き出し部分など)はホットボンドを充填して簡易防水加工します。

見えているコネクタは、外付けのLEDインジケータを接続するコネクタです。
外付けLEDインジケータの制作
LEDインジケータ
LEDの頭をヤスリで平らにし、光の集中が無いようにしてあります。それをホットボンドで固定しました。
格好良いケースを使えば良いのですが、無かったのでいい加減な樹脂製のアングルです。
家屋内装の石膏ボードを壁に固定する2mくらいの建材だったと思います。それを適当な大きさに切り、LED用の穴を開け、黒いカッティングシートを貼りました。
コードは捨てる予定だったマウスのコードです。長さは1.5m程度あります。
車載器接続ケーブルの改造
車載器ケーブル

ケーブル取り付け
ETC車載器のセットに含まれているケーブルを改造します。
適当な長さでカットし、それにLED制御信号用のケーブルを追加します。そして4Pのコネクタを取り付け、車載器が簡単に脱着できるようにします。
取り付けたコネクタは、見て分かる通りパソコン用です。端子が4つしか無いため、2本の電源ライン(ACC、Batt)は1本にまとめてしまいました。

注意 ACCとBattが分かれているのは、ETCカードの抜き忘れメッセージを流したり、音量設定を記憶するためです。ですからこのようにACCとBattをまとめてしまうと、電源を切るたびに音量設定がリセットされてしまいます。
自分は以下の方法により、好みの音量に設定して使用することにしました。これにより、電源を切ると常に自分がセットした音量にリセットされるようになります。

設定の仕方
  1. 12Vの電源(定電圧電源、バッテリなど)を用意する
  2. ACC、Batt両方を+12V、GNDをマイナスに接続する
  3. 好みの音量に設定する
  4. ACCのみ電源からはずす

この作業をすれば、音量を変更しても次に電源を入れた時には自分が設定した音量にリセットされるようになります。
抜き忘れメッセージはどうでもいいので何も考えていません。

以上で改造は終了です。

システム全体
改造に要した費用は50円くらいです。部品のほとんどが廃品利用だったため、こんなに安価にできあがりました。

一応全体の回路図を載せておきます。作り方も雑ならば、回路図も汚いです。性格ですかね。。。

配線の間違い、ショート、断線等のチェックを念入りにし、動作確認をします。
12Vの電源に接続すると、「ピッ!」と言う音の後に本体側のインジケータに連動して外付けのスタンバイLEDが点滅し、「ETCカードを。。。」のメッセージが流れてきました。OKです。
エラーLEDの確認は、カード抜き忘れのメッセージの時に点滅しますので、電源のつなぎ方をちょっと変更すれば確認できます。

さて、次はいよいよバイクへの取り付けです。



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