電力小売り自由化。安くなる詐欺?のトライデント

2017年2月



「電力会社を変更すると、電気料金が安くなります。」と言う電話がかかってきました。

会社名は株式会社トライデント。
担当者は「中村」と名乗りました。

最近流行の電力自由化の波に乗った話らしいのですが、なんとなく胡散臭いです。
それでもしつこく「安くなります!」と言うので話を聞いてみました。

「電気料金を教えてくれ」としつこいので、とりあえずだいたいの金額(従量電灯と動力の合計で3万円)を伝えると、

中村 「え〜と・・・御社の場合、1万円程度安くなります。」
自分 「それは安いね。単価はいくらなの?」
中村 「特別価格なので。」
自分 「特別?その単価はいくらなの?」
中村 「他には出していない価格なので、明細を見せていただかないと。」
自分 「明細を見せる云々の前に、ちゃんとした単価とか計算方法を教えてよ。」
中村 「特別価格なので公には・・・」

以降、「明細を見せろ!」「単価を教えろ!」と言い合うこと数分。
出てきた答えは、

中村 「27円/kWhですっ!(キレ気味)」

だそうです。
う〜ん、27円/kWhかぁ。。。

ウチの場合、27円/kwhで計算して1万円/月の価格差を出すのなんて夢のまた夢です。
だって、東京電力(30.02円/kWh)との価格差が3.02円/kWhですから、
1万円安くなるって事は

1万円÷3.02円/kWh=3311kWh

の電力を使用していなければならないことになってしまいます。
これは明らかに現在の使用量とかけ離れた数字なんです。

試しにこの使用量で電気料金を計算すると、従量分だけで

19.52円×120kWh+26円×180kWh+30.02円×3011kWh=97412円

になります。

これに基本料金などが加わりますから、上記使用量で支払うであろう金額は10万円越え。
実際にウチが現在支払っている3万円(従量電灯と動力の合計)とは明らかに矛盾します。

すると、話が少し変わってきました。

中村 「従量電灯は2000〜3000円安くなります。」
中村 「動力のエアコンや冷蔵庫を新しくすることで消費電力が落ちます。」
中村 「削減できる電気料は、動力と従量電灯合計で1万円です。」
中村 「当社で業務用機器を買ってくれれば、電気料金で相殺できます。」

なぁ〜んだ。そうなのね。つまり、

新しいエアコンに交換すれば、消費電力が減る。(相手の言い分は60%〜70%)
だから電気代が合計で1万円程度安くなる。
新し機器を買っても差し引きゼロになる。
すっげぇ〜お得でしょ?

と、言うことなのね。

・・・でもちょっと待って。
それって、電気料金が安くなるって話じゃないんじゃないの?
エアコンや冷蔵庫の動力機器を買い換えろって話なんじゃないの?
電力会社を変更すれば電気代が1万円安くなるのとは、話が違いますよ?
そもそもウチは、エアコンを交換する気は全くありませんよ?

そして、動力を加えた話で計算しても、やっぱり計算が合わないんです。
いい加減に計算してお得感を強調しているのが見え見えです。

さらに、従量電灯の単価についても「スゲー安い!」と言う物ではありません。

2017年2月現在の各社の単価は以下の通り。

小売り事業者摘要される使用料単価
東京電力300kWh〜30.02円/kWh
東京ガス360kWh〜25.99円/kWh
ENEOSでんき300kWh〜25.75円/kWh
Looopでんき(基本料金0円)すべて27円/kWh
トライデントすべて27円/kWh
(これは、使用料が多い場合の単価です。基本料金や段階による単価の違いは各自調べてみてください。)

確かにトライデントは東京電力よりは安いけど、他の会社の方が安いと言うことがわかります。
この中ではLooopでんきの単価がトライデントと同じだけど、Looopでんきは基本料金0円。
つまり、トライデントはLooopでんきより基本料金分高いと言う事です。

う〜ん、なんだかなぁ。。。
話し方と言い計算のいい加減さと言い、まともな会社じゃ無さそうなんだよなぁ。。。

そこでこの会社のことをネットで検索してみると、業務用機器の販売をしているらしい事が分かります。
しかし、どうやら電力小売業とは関係ないような・・・そんな感じです。
あまり感心しないセールスをするようで、ネット上にはチョコチョコ悪評が書かれています。

もしかしてこの会社、法人の場合はクーリングオフが無いことを利用した、感心しない商売でもしているのかな?
おいしい言葉を並べ、解約できないことを良いことにエアコン設置しまくり、みたいな?
しかも単価が27円/kWhと言う事から、実際にはLooopでんきと契約させて有りもしない基本料金を顧客から受け取って荒稼ぎをしている・・・とか?

もうね、不信感てんこ盛り。

こんなに不信感を抱くような会社とは契約できません。
他の会社の単価を伝えたら、

「どうするんですか?契約するんですか?」(横柄で投げやり口調)

みたいな感じになったので、

「契約しません。」

と言って電話を切ってしまいました。

高い云々の前に、信用できない会社とは契約できませんよね。
しかもクーリングオフが効かない法人契約。
よく考えて返事しないと、あとでとんでもない大損をすることになりかねません。

ずいぶん昔、ボイスのリーダーが光でんわ詐欺で高額な契約を結ばされそうになり、撃退した話しを思い出してしまいました。

くわばらくわばら。。。
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