南伊豆町の「びゃく」さんです。良い感じのたたずまい。
蒸し暑いこの日、店内の涼しさは天国のようでした。

南伊豆町で
穴子丼
2008年7月6日(日)


今回は、長文よぉ〜ん。 By 若旦那


一週間前からハッキリしない天気予報にやきもきしながら迎えたツーリングの日。「日中はたぶん良い天気」と言う前日の天気予報を信じて目を覚ますと、やっぱりハッキリしない空模様。「なんだかなぁ。」と思いながらもいそいそと支度をして、集合場所の西湘PA(下り)へ向かいます。

ミーティング風景。
大分濃い霧が出ています。
体がびしょびしょになるほどの濃い霧の中、西湘PAに到着すると、お試し参加のMさんが待っていてくれました。「バイクの整備はバリバリやるぜ!」と言う頼もしい彼と待つこと数分、他の人たちがわらわらと到着し始めます。

「はぁい、集計するよぉ。」
やる事に抜かりはないね、クロさん。
参加者は15人。集合時間の8時を過ぎたので、まずは簡単に朝のミーティング。
諸注意、そして日頃はやらない昼食予約の集計をします。この辺は、やることに「抜け」を作りたくないクロさんらしい段取りです。
目玉の穴子丼は1680円とちょっと高めですが、今日の目的はそれなので迷わず選択。他には「びゃく定食(1780円)」なるスペシャルメニューもありました。

昼食の集計も終わり、全員の準備が出来たところでいよいよ出発。まずは箱根新道をめざします。
相変わらずの濃い霧の西湘BPを抜け「この霧では箱根はさぞ濃い霧が・・」と思いながら箱根新道を走り出すと、予想に反して途中からは晴れてしまいました。どうやら霧は標高が低い所だけだったようです。

霞がかかったような亀石峠PA。
でも、天気は良いです。
晴れ渡った箱根の峠を抜け、そのまま伊豆スカイライン熱海峠へ。
ここから亀石峠までは、お楽しみの自由走行です。その自由度は、かっ飛ぶ先頭が亀石峠に到着しても最後尾はまだ中間地点でのんびり。最後尾が亀石峠のパーキングに着く頃には、先頭の人たちはすでにくつろいでいると言うくらいです。

だるま山高原のパーキング。
なんとなく曇っているかなぁ。。
亀石峠でしばらく休憩してから一般道へ。
サイクルセンターや修善寺を経て西伊豆スカイラインを目指します。
途中のだるま山高原で「お腹が空いたなぁ。」と感じ始めたけれど「まだ半分しか来ていない」の声に目の前真っ暗。南伊豆の遠さを実感します。

「びゃく」までもう少しのコンビニで休憩。
元気な頃のカトちゃんの姿が。。。
西伊豆スカイラインからだんだんと標高を下げていくと、ジリジリと上がる気温。「まいったなぁ。」と思っていると突然、目の前に雲海が広がりました・・・と思ったら、霞がかかってぼんやりと見える駿河湾でした。暑さで少しやられているようです。
高い気温と高い湿度にゲッソリとしながらもR136を南下。海水浴のギャルに「おぉ!これは目の保養!(死語)」・・・と思ったら、10歳くらいの女の子でした。どうやら暑さで本格的にやられたようです。
「びゃく」さんの入り口。
落ち着いた佇まいですね。

ガソリン給油とコンビニ休憩を挟み、やっとの思いで本日の目的地「びゃく」に到着。涼しい店内に生き返り、ホッとしながら穴子丼を待ちます。

出てきた穴子丼は大きめの丼に半分くらいの量。「お腹いっぱい」とは行かないまでも、その味はなかなかの物。味噌汁とお新香が付いて1680円はちょっと高いけど、許せるほど良い味・・・と思っていたら、店主からサザエの壺焼き(小振り)が二つ差し入れされました。その豪華さに一同驚愕。上を下への大騒ぎ。なんてわかりやすい人達・・・って言うか、騒いでいるのは自分だけだったけど。。。

店内で記念撮影。
他のお客さんがはけた後で貸し切り状態。
これが「穴子丼」。
ご飯は酢飯。量は腹八分目。
なかなか美味しゅうございました。

しばらく涼しい店内で休憩した後、「それじゃぁ温泉へ行きましょうか。」となりました。

来た道をそのまま戻ってもつまらないのでR136をさらに南下。途中から山の中へ入って松崎町へ戻ります。
「山の中のスタンドで給油。
ガソリンが高くて財布に厳しい。
あとは午前中に通った道を北上。しかし腹の張りと共に目の皮がたるみ、全員が続投不可能な状態。それを打破すべく途中のコンビニでしばし休憩することにしました。
こんな時の気付け薬はガリガリ君と相場が決まっています。そして、みんなが買ったガリガリ君がことごとく「はずれ」なのも、これまた当然と言えば当然のことです。
コンビニで気付け薬摂取後。
それでも多少グロッキーか?

気付け薬が功を奏したのか、お目々ぱっちり気持ちシャッキリ。R136の北上を続けます。
お祭り騒ぎの土肥町を過ぎてクネクネの山道へ。目が覚めたので運転は問題なし・・・なんて油断したのがいけなかった。小土肥の山の中で、メンバーの一人(カトちゃん)が転倒事故を起こしてしまいました。




両側から木々が生い茂り、日の当たらない山の中。
特に路面が濡れているようなことは無く、快適なワインディングを最後尾で楽しんでいた自分の目の前に、突如現れる横倒しのバイク。カトちゃんでした。
その後ろには今まさにバイクを停めようとするひぃさん。自分も急いでバイクを停め、先頭のクロさんに無線連絡。奇しくも本日がデビュー初日の無線機がいきなり役に立ってしまった事を喜ぶべきか、悲しむべきか・・・。いや、そんな場合ではない・・事もない。いや、それはどうでも良い。(←すでにパニック)

うつろな表情のカトちゃん。
事故のショックか、肩の痛みか。
何はともあれ、生きています。
(本人の希望により、モザイク入り)

カトちゃんの所に駆け寄るとしゃがみ込んですごく痛そう。体が痛いのか心が痛いのか。それを確認するため、とりあえずヘルメットを脱がせて症状確認。
打ったのは左肩から脇腹にかけてらしい。足は大丈夫そうだ。ヘルメットの傷が小さいから頭は大丈夫だろう。左肩から落ちたか・・・と、ある記憶が頭をよぎる。「腕を上げると鎖骨がグキグキ言うんじゃない?」と聞くと、痛そうに「・・うん、言う。」・・・はい、鎖骨骨折です。
現役看護師の岸野ナースに診てもらうと、患部に手をあてて「あははっ!折れてるねぇ!」ってすごく楽しそう。さすが現役。


ストレッチャーに乗せられ、救急車の中へ。
5本指ソックスが緊張感をそぐ。
そうとわかれば後は救急車しかない。すぐに連絡をすると15分ほどで到着。こんな山の中でも素早い到着は尊敬に値します。
救急隊員が転けた状況とバイクから怪我の具合を判断。カトちゃんの首になにやら巻き付け、ストレッチャーで救急車へ。
救急車の中で脂汗いっぱい。
でも、血圧も心拍数も問題なし。
でも、すぐに発車するのかと思っていたらなかなか出発しない。どうやら受け入れてくれる病院が無いらしい。まるで切迫流産の妊婦の様な扱いにちょっと複雑な気持ちになりながらも、伊豆半島の先っぽではそれも致し方ないと納得する。
やっとの思いで見つけた病院は、現場から1時間半もかかる静岡医療センターでした。
「誰か一緒に来てください。」と言われてバイクで付いて行った野添さんは、その距離のせいで救急車にブッチ切られたらしい。そりゃぁそれだけの距離があれば、途中の信号でやられますね。救急車は信号無視だしね。

ここから手前が少し盛り上がっています。
みんながいるところが「道」に見えちゃうんですね。

ここで気になるのは、事故の状況です。
本人に聞いた話によると、無くなりかけたガソリンに気を取られ、注意散漫になっていたとのこと。それに加えてパッと見でまっすぐに見える道が実は左コーナーだったため、あわててブレーキを握ったら転けてしまったそうです。(いわゆる握りゴケ)
そしてそのまま道路脇の柵へ・・・ご丁寧に本人も一緒に柵へ・・・だそうです。

幸いだったのは、柵が固定ではなく、置いてあるだけだったこと。そしてバイクにスライダーが付いていたことです。そのためバイクにはそれほど大きな損傷はありませんでした。でも本人が骨折となれば滑ったことが良かったのか悪かったのか。。いや、悪かったんですかね、やっぱり。

緊急性の無い仕事だからのんびりです。
でも到着に1時間はかかりすぎ。
さて、残ったのは主のいないバイクと参加者14人。警察が来るのでしばらく休憩です。
が、待てど暮らせど現れない。やっと到着したのは連絡があってから1時間後でした。救急との時間差に、これが同じ公務員かと半ば呆れます。こちらのそんな気持ちを知って知らずか、おざなりの現場検証とバイクの確認。そして状況をひぃさんから聞いています。
 警 「君が煽ったのかね?」
 ひ 「違いますよ!」
 警 「・・って事は、君が煽ったんだね?」
 ひ 「違うって言ってんでしょ!!」

 ・・・・以下、無限ループ。

別に相手がいる訳じゃないから警察は要らないのに・・・って思ったけれど、救急から連絡が行ってしまったらしいので仕方がない。相手の言うことに「はいはい」と生返事をしてやっと解放。その場を抜け出すことが出来ました。

主のいなくなったバイク。
置いて行くと追いはぎに遭うでしょうねぇ。。

困ったのは、カトちゃんのバイクをどうするか、です。
山の中に置いて行くわけにもいかないし、かと言って2台同時運転で帰れるような中国雑伎団出身者はいない。仕方なく土肥のスタンドへ預けることにしました。

バイクを置きに行った二人。
帰り道で良い関係になったらしい。
・・・・気持ち悪い。
方法は、カトちゃんのバイクともう一台でスタンドに移動。カトちゃんのバイクを預けて2ケツで帰還。そのあとは自分のバイクで土肥の町へ移動すると言うものです。





「今日は皆さん、お疲れ様でした。」
家まで遠い、土肥で解散。

事故発生から2時間弱。
全員が無事に土肥の町に着く頃には、辺りは暗くなる一歩手前でした。これから温泉に行ったりクネクネ道を楽しむ時間の余裕は(心の余裕も)ありません。仕方なくコンビニで解散。「みんなごめんね。」と言う幹事のクロさんは、参加者の中で一番沈んで見えました。
別にクロさんが悪いんじゃないんだよ?そんなに沈まないで、楽しくやろうよ、酒でも飲んでサ!アラエッサッサ〜(それはどうだろう)


「どぉもぉ。レッドバロンでぇ〜す。」
フレンドリーレッドバロン。
その後、みんなは自宅へ向かい、クロさんとじゅんさんはカトちゃんがいる病院へ。野添さんは・・・もう病院に着いている頃でしょう。そして自分はバイクを引き取りに来るレッドバロンをスタンドで待ちました。
「どぉもぉ。レッドバロンでしたぁ。」
フレンドリーレッドバロン。
スタンドの兄ちゃん達といろいろしゃべりながら待つこと1時間半。午後7時過ぎに沼津のレッドバロンから軽トラ到着。手際よくバイクを積んで持って行っちゃいました。

そんな訳で、とっても長いツーリングが終了。
そして久し振りの事故。しかも本人は骨折してしまうと言う今までにない重傷ですが、それでも鎖骨だけで済んで良かったかもしれません。これに懲りず、また一緒に走りましょうね。参加者の人たちも、そして勿論、カトちゃんも。。ネ!


さて、これに懲りない来月のツーリングは・・・・どこにしよう。



走行距離
420kmくらい?
(ドアtoドア)
参加人数
15人(15台)
ルート





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